材料と尺貫法

コンクリートスラブの上に根太木を敷き、その上に針葉樹合板を捨て貼りする工法、いわゆる「捨て貼り工法」で床下地を作っていきます。

 

まず、捨て貼りに使う針葉樹合板は3×6(サブロク)と呼ばれている規格、大きさは910㎜×1820㎜、この寸法が基準になります。

 

なぜサブロクと呼ぶのか、どうも尺貫法から来ているという事で、そこから頭を作っていきました。

 

1尺 = 303.03㎜

3尺 = 909.09㎜

6尺 = 1818.18㎜ = 1間

 

こう並べてみたら、なんとなく解ってもらえると思うけど、サブロクの寸法は尺から来ていて、商品表示に少数点がつくとまどろっこしいので、約で910㎜×1820㎜と表示されているのが実のところらしいです。

3尺×6尺と表示すれば良いじゃない、と考える人も多いと思うけど、尺貫法は昭和41年に使用を禁止され、公式な書面に使うと罰則があるという、なんとも妙な理由でこんな事になっている様です。

 

6尺 = 1間 と上で書いてますが、この1間についても少しだけ。

この1間という寸法は、我々が面積を表すときに使う「坪」のもとになっている寸法で、一辺が1間(6尺)の正方形の面積が 1坪 = 3.305785124㎡ という事になっていて、なんで 1間 = 6尺 かというのは明治時代に決められたから、という事になっておりました。

もともと面積を規定するために使われた1間は戦国時代においては地域ごとに6尺5寸などバラバラで、豊臣秀吉太閤検地で6尺3寸に定められ、江戸時代には年貢をより多く取り立てる為にどんどん1間を小さくして、明治時代になって2でも3でも割り切れる扱い易い数字である6に落ち着いた、という事だと思われます。間違ってるかもしれませんが。

 

針葉樹合板の長い辺は 6尺 = 1間 で針葉樹合板を支える根太木は当然、これを等分したピッチで床に敷くのが一番効率が良く、かつ経済的です。

 

2分の1間(6尺)= 3尺 = 909.09㎜

3分の1間(6尺)= 2尺 = 606.06㎜

4分の1間(6尺)= 1.5尺(1尺5寸) = 454.545㎜

6分の1間(6尺)= 1尺 = 303.03㎜

 

根太木を並べる時のピッチで、良く聞く303㎜ピッチ、455㎜ピッチという言葉の基は、上に書いた何分の1間から来ている、と理解すると腑に落ちました。

 

色々と調べた結果、畳など面が大きい物は455㎜ピッチで支えられるが、フローリングは303㎜ピッチの方が良いとの事です。

 

ということで、303㎜ピッチを基本に根太木の必要本数を割り出しました。

 

ちなみに根太木の寸法も45㎜×45㎜(1寸5分×1寸5分)

 

壁下地に使う材料も材木屋さんで聞いたのですが、

30㎜×45㎜(1寸×1寸5分)という材が良いだろうとの事でした。

 

 

尺貫法で見れば、材木の寸法に?を感じなくなります。