床下地作り 1

床下地を作る経過を書いていきます。

何が正か判らない中、自分なりに考えて進めた事であるので間違いも多々あると思います。あくまで参考として読んで下さるとありがたいです。

まず、施工面の清掃から始めました。

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恐らくはどんな仕事も清掃で始まり、清掃に終わる、ということでまずは清掃です。

 

根太を張るピッチはこれまで色々と書いてきた、303㎜ピッチなのですが、これを部屋に対してどのように割り付けるかが、まず問題になります。

これから部屋の長い辺を長手方向、短い辺を短手方向、と呼称を統一して書いていきます。

まず、フローリングは部屋の長手方向に向かって貼って行くのが基本になっています。そして根太はそれと直交する形に貼らないと強度が望めないので、必然的に短手方向に貼る事になります。

 

そうと決まったら、どこを基準に据えて、そこから303㎜ピッチをとっていくかという問題がまた出てきます。

これは部屋の中心から、というのがセオリーのようですが、

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極端にやると、こんな根太の貼り方になってしまう場合も出てきます。これだと入り口左側の床の強度が、著しく下がってしまう恐れがあります。

なので、

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入り口の真ん中を中心に据えて、そこから左右に303㎜ピッチをとっていきました。303㎜ピッチは根太の芯から芯の寸法です。

 

今度は、床の高低差を数字で出す為に、根太を置く位置の壁に水平のポイントを書き落としていきます。
「水盛り」という古来水平を出すのに使われる方法で、バケツの中とホースの水位が同じになるという性質を使った単純なものです。

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こんな感じでどこに持って行っても同じ高さを示します。透明なホースはホームセンターでメーター売り、¥100くらいで手に入ります。

バケツの水面よりいったんホースを上げる必要があっても、サイフォンの原理を使えば問題なくもっていけます。

 

水盛りを使って水平を出すつもりだったのですが、途中に空気を噛んだりして、いまいちの精度しか出せなかったところに、たまたま同じ室内で仕事をしていた水道屋さんのご厚意でレーザー墨出し器を使わせてもらいました。

文明の利器って凄いですね。

 

根太を置く予定位置の壁に水平の墨をぐるりと落として、床からの高さを測った結果、2㎜差以内にすべて収まるという結果が出ました。

もともとコンクリート床にクッションフロアが貼ってあるという施工から、ある程度の予想はしていましたが、ここまで水平が出ているとはかなり幸運でした。

高低差の調整方法は根太と床の間にスペーサーとして小さく切ったべニア板を挟み込むという方法が一般的なようでして、

べニアの厚さ

2.3㎜ 4㎜ 5.5㎜ 9㎜ 12㎜

不陸がある場合はこれらで調整しながら水平を出していきます。

なので裏を返せば、2.3㎜未満の誤差はあまり気にしなくて良いと判断しました。この先の工程、針葉樹合板を張り付けている時に思ったのですが、いくら加工品だとしても元々は自然の木なので根太や合板にも1~2㎜程の誤差は普通に出ています。宮大工が扱うような木材ではないので、そこまでシビアに考える必要はないと割り切って先に進めました。

 

今度は根太の固定です。

根太の固定スパンはどうするか、これは一般的な建築方法から引っ張りました。

日本家屋の根太は直交する形で大引きに乗って固定されており、その大引きは910㎜ピッチでひかれるものなので、910㎜以内のスパンで固定すれば問題ないと判断しました。ましてや今回はコンクリート床という面なので、強度的にはやりすぎかもしれません。

 

具体的な固定方法です。

根太の固定にはコンクリートボンドも併用するとより強固になるということで、コンクリートボンドも用意しました。

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コンクリートボンドを塗って、床にペタッと根太を置いて、根太の上からコンクリートドリルで穴をあけようとしたのですが、コンクリート破砕用のドリルなのでいまいち木材に喰い込んでいきませんでした。

そこで、色々な方法を試して、とりあえず行き着いた方法を書いていきます。

 

まず、根太の固定位置に下穴を空けます。

 

コンクリートドリル刃の径が5.3㎜で、ビスコンの径が6.0㎜なのでその中間の径の下穴が良いだろうと思ったのですが、手持ちがなく、たまたま持ってた径5.2㎜の錐で下穴を空けたら問題なく5.3㎜のドリル刃も通りました。

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ホームセンターにはミリ単位の木工錐しか置いてありませんでしたが、鉄工錐は0.1㎜刻みでありました。写真のものは鉄工・木工兼用錐です。

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こんな感じで下穴を空けます。

 

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こんな感じで下穴を空けた部分にコンクリートボンドを塗布します。

固定部分の補助の意味合いが強いので、ビスコンを打ち込む部分のみの塗布です。

これを床にペタッと置いて

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根太に空いた下穴にハンマードリルの刃を挿しこみ、コンクリート床にビスコン用の下穴をあけていきます。

こんな感じで、コンクリートの削り粉が根太の上に出てくるので、これを丁寧に掃った上で、ビスコンをインパクトドライバーで打ち込んでいきます。

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これを繰り返して

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根太の固定、完了です。